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モチベーションの高い社員は、自分の仕事ぶりやどこを改善できるかについて知りたいと考えています。適切なフィードバックを社員に伝えていくことは、企業の業績向上にもつながります。企業がデータを重視するようになるにつれ、数値で測れる定量評価が職場での成功の判断基準となってきていますが、数値以外の定性評価もその重要性を忘れられはいけません。この記事では、定量評価と定性評価の違い、定性評価で見るべき項目についてご紹介します。
定量評価は、英語で「Quantitative evaluation(数量で測れる評価)」といい、定性評価は「Qualitative evaluation(性質を測る評価)」といいます。
定量評価は完全に客観的な評価であるため、社員の成果を評価する最良の方法の一つであることは間違いありません。数字は嘘をつかず、定量的な尺度に基づいたフィードバックには曖昧さがないため、社員がどれだけ優れているか、あるいは求められる水準に達していないかが即座に分かります。また、定量評価には解釈や個人的な見解が含まれないため、評価を受ける側も、そのフィードバックを受け入れやすくなります。
一方、定性評価では、統計や指標を用いず、マネージャーの観察による評価がなされ、コミュニケーションやチームワーク、適応力など、ソフトスキルに焦点が当てられます。このため、ハードデータではなく、より抽象的な資質で仕事の成果を測る職種の評価基準として有効です。例えば、デザイナーの仕事や、最も扱いが難しい顧客からの満足を得ているクライアントマネジャーの天性の能力はそもそも数値化することが難しいと言えます。
パフォーマンスを定量的な尺度で測ることができる場合でも、目立って優れた社員は通常、企業が設定した目標を達成する以上のことをします。このような数値化することが難しい社員の行動や姿勢、向上心、個性が、最も優秀な社員とそうではない社員の違いを生み出す要因となります。
組織が円滑に回り、生産性を高めるために、効果的なコミュニケーションは不可欠です。ニーズを明確に伝え、情報やアイデアを交換できることは、対面であれ、リモートであれ、あらゆる仕事を成し遂げるための重要な要素です。
最高のコラボレーションは、優れたコミュニケーションの結果として生まれます。コミュニケーションを効果的に進められる社員がいる企業は、生産性や企業文化、ブランディングの向上に一歩近づくことができます。
自分の担当業務の範囲を超えて行動する社員は、価値あるチームメンバーであろうとする意欲を持っていると言えます。苦戦しているチームメイトを助けたり、問題を迅速に解決したり、クリティカルシンキング(批判的思考)をベースに仕事に向かうなど、何事も率先して取り組む社員は、どんな課題にも乗り越えていける資質を有していると言えます。
優れたリーダーは、単に利益を上げるだけではありません。効果的で優れたリーダーの資質には、ポジティブで前向きな考え方や、社員の成長を促すことなど、データで計測できない資質がたくさんあります。このようなリーダーは、企業文化を最も忠実に体現し、他の社員のモチベーションを高めて期待を超える仕事ができるように導きます。最高のリーダーは、必ずしもリーダーやマネージャーの立場ではないかもしれません。作家のジョン・C・マクスウェルはこう言っています。リーダーシップとは、肩書きや地位ではなく、一人の人生が他の人生に影響を与えることなのです。
共感を示すことは、社員が安心し、理解されていると感じられる環境を作るだけでなく、社員の士気や生産性を高めることにもつながります。このことが職場の人間関係やパフォーマンスに与える影響は絶大です。著名な心理学者のダニエル・ゴールマンによれば、共感は感情知能(EQ)の5つの重要な構成要素の1つであり、リーダーシップにおいて欠かせないスキルです。
共感の欠如が社員の離職の原因になることは、調査で明らかになっています。ジェネレーションZ世代の83%は、やや高めの給与を提示した企業というよりも、共感の文化がしっかりと根付いている企業を選ぶと回答しています。また、同じ割合の人が、職務内容が現状とあまり変わらず、より共感力の高い企業で働く機会があれば、現在勤務している会社を辞めてその企業に転職することを検討すると回答しています。このような感覚を持つ社員を理解し、感謝や共感を示すことは、人材の維持に大いに役立ちます。
グーグルのように成功している企業が、一般的な方法でパフォーマンスを測定していないのは驚くことではありません。まず、グーグルでは、通常の年1回の業績評価ではなく、年2回のレビューを行っています。11月に包括的なレビューを行い、3月か4月にフォローアップを行います。
これは継続的に目標達成に向けて取り組むことや目標を達成するための進歩を促すものです。また、年1回の評価の場合は、マネージャーが過去12ヶ月間を振り返って評価することになるため、必ずしも1年間の業績を正確に評価できているとは限りませんが、年2回であれば、そこまで長い期間の振り返りを行う必要もありません。
また、グーグルはトップダウン型のレビューではなく、同僚も評価し合うピア・パフォーマンス・レビューを推奨しており、主観的なバイアスを排除しながら、社員全員の進捗をよりバランスよく把握することができます。また、グーグルでは、社員の情熱や意欲を表す指標として「Googliness」という造語を使っています。この指標には、存在感やリーダーシップ、問題解決能力などの資質が含まれます 。これらの強みに焦点を当てることで、実際にそれぞれの社員が担当業務で何をすべきかが明確となり、定量的で測定可能な目標を上回った社員を評価する機会にもなります。
こうした戦略が功を奏して、グーグルは従業員満足度の高さで知られるようになり、80%もの従業員が自分の仕事に「非常に満足している」「かなり満足している」と答えています。
ネットフリックスでは、仕事で成果を上げることと同様に、それぞれの社員の個性や組織としての結束力が重要視されます。ネットフリックスのCEOであるリード・ヘイスティングスは、有能だが協調性に欠ける人材は、その存在によって「効果的で優れたチームワークに対するリスクが大きくなり過ぎる」という理由から、採用しないという有名な言葉を残しています 。
その代わりに、ネットフリックスは「ドリームチーム」の実現を目指しています。これは、それぞれが自分の仕事において並外れた能力を持ち、非常に効果的にチームの一員として他の社員と協力しながら働くことができる集団です。このようなチームワークと企業文化へのアプローチによって、共通の高い目標の達成を目指すことが促され、社員が楽しみながら最高のパフォーマンスを発揮することを可能にしています。
イベント管理・チケット販売サイトのEventbriteでも、数値以外の指標に基づいたフィードバックを定期的に行っています。四半期ごとのパフォーマンスレビューは、結果だけでなくその間の社員の行動にも基づいて行われ、成果に対する行動の重要性を強調しています。これにより、継続的に成果を上げるために、その要因となった行動を繰り返すことが奨励されます。同社の元人事部長のエミリー・クーイは、これらのレビューが「それぞれの社員が企業のミッションの一端を担い、チーム全体の一員であることを実感するのに役立つ」と考えています。定性的な尺度によるパフォーマンス評価は企業文化の向上に大きく貢献しており、Eventbriteの社員の90%は、同社が「働きがいのある会社」であると回答しています(米国の一般的な企業では59%)。
社員の評価は、数値で測れるハードデータのみに頼るべきではありません。なぜなら、優秀な社員は、明確な目標を達成する以上のことをするためです。むしろ、定性的な尺度も用いて社員のパフォーマンスを評価すべきです。結局のところ、担当業務を超えたところでの成果で、特に数値化が難しい成果こそが最も影響力を持ち、それによって、社内で抜きん出た存在となることができるのです。